今日の葬儀をめぐる状況を整理してみたい。「世間並みの葬儀」に必要な額は三〇〇万円。まず「消費者の目」で「商品」として葬儀を見るところからはじめよう。現在の日本の葬儀の九〇%以上は仏式だ。寺院または葬斎場で通夜、葬儀、告別式を執り行い、霊柩車とマイクロバスを仕立てて火葬場に出向き、骨上げをして精進落としの膳を囲む、これがいわゆる「世間並みの葬儀」である。日本消費者連盟の二〇〇三年のアンケート調査では、総費用の全国平均が三二八・六万円だった。東京都生活文化局の二〇〇三年のアンケート調査では三四五万円。目安はざっと三〇〇万円。「ドッヒエー、そんなに?」というほどの金額である。高いなあと思うのは事実だが、現実的には、これを飲み、一切を葬儀社に任せるのが、いちばん面倒のないやり方ではある。なんといってもあちらはプロだ。指示通りに動いていれば、遺された人の負担は最小限ですみ、ひとまず葬儀は完了する。
おおぜいの人の前、しかも結婚披露宴での祝辞は、あがってしまってなかなかうまくいかないものだ。出ていくまえに、軽く深呼吸をして心を落ち着けるようにし、祝辞の時間はせいぜい二〜三分にしておく。あんまり長くなると聞くほうも疲れるし、しゃべっている本人もたいへんだ。新郎新婦の人柄をしのばせる具体的な話を交えて、簡潔に話す。二人や家族にとっても楽しい話題を選ぶようにしよう。金言名句を織り込むのもいいが、自分の言葉で素直に表現するほうが、お祝いの気持ちが上手に伝わる。あがってしまいそうなら、話すことの要点をまとめたメモを用意しておく。話すことをすべて書いた紙を持つと、どうしてもそれを読んでしまうし、それはまわりで見ていても、あまり格好よくない。メモ程度であれば、話す内容を忘れてしまうこともないし、自然な感じにいく。また知っている人や、相づちをよく打ってくれる人に視線を固定すると、あがらずにすむ。祝辞を述べるときはもちろん、不幸を連想させるような忌み言葉に十分気をつけたい。「切れる」「離れる」「飽きる」「帰る」「浅い」「薄い」などの言葉は、二人の門出を祝う席ではふさわしくない。また、再婚を連想させるような「たびたび」「ますます」「いよいよ」といった重ね言葉にも注意しよう。
食事の席で、隣のテーブルの人の話というのは、意外に耳に入ってくるものだ。「こんなビッグプロジェクトに携わった」「有名人と仕事をしている」「これだけの金額を動かしている」などなど、それが同業者であれば、すぐに気づくほどのわかりやすさ。さらに自慢話がエスカレートし、声のボリュームがどんどん上がる人もいるが、これではビジネスマン失格だ。仕事には本来機密事項が多い。社内にいるとその価値に気づかなくても、ライバル会社にとってはのどから手が出るほど欲しい情報、というものもたくさんある。会社の内密な用件は友人や家族であっても話さないこと。また社内で報告をするときでも第三者のいない場所で、がルールだ。ある映画に、大企業の社員がふと漏らした社内の情報が人づてに広がり、風評被害の末、株が暴落し企業が倒産するというものがあった。現代社会では、情報は瞬時に流れ出す可能性がある。会社や関係者に迷惑をかけることのないよう守秘しよう。